« ヴィジョン・セミナーⅠ-2-1 | トップページ | ヴィジョン・セミナーⅠ-2-3 »

ヴィジョン・セミナーⅠ-2-2

ヴィジョン・セミナーⅠの

冬期第二部の第二講

193124日の

セミナーです。

 

前回のヴィジョンのディオニュソス的青年は、

高揚を表現して入るが、熱狂さがが伝わらず、

抽象的な感じで、情緒が欠けている感じだが、

この冷淡な感じが、アニムスによる表現の

特徴のようです。

 

外向的で無理矢理にでも前進していくやり方は、

西洋的なやり方で、アポロン的な老人は、

ターバンもして東洋的で、立って動かず、

黙想的で内向的で内側を見る感じです。

 

観察的、知的理解的に暴くような眼差しではなく、

見守るような眼差しが、花をはぐくむには大切です。

 

ファウストの中に、「目的が眼に入ると、

ユーモアを忘れて、興味を示し過ぎる人は

信用できない」という言葉があったり、

 

プエブロ・インディアンも好奇な眼で

見ると、眼をそらします。

 

メドューサの顔やバジリスクの眼のように、

見たものを萎えさせ、成長を殺してしまい

石に変えてしまうほどの力が観察に

あるのだと言っています。

 

ヴィジョンの続き

「その若者は、太古の母神の膝に崩れ落ちた」

 

母神の膝は、大地や子宮を意味し、

再び更新されて、新しく生まれ変わる

ことを表しています。

 

ここでは、土による更新が強調されていますが、

水で洗礼して更新させたり、火による更新もあり、

何故ここでは土なのかを考えることが大切なようです。

 

アニムスは妖精的で、身体がないかの如くですし、

非大地的で生命力が枯渇しています。これは、多くの

現代人に共通する問題でもあります。

 

現代的な病理の強迫神経症を例にして、

彼らは、一度起こった出来事も、儀式によって

「なかったこと」に否定してしまうので、

取り返しのつかない現実と言う、

どうしょうもなさを曖昧にしてしまいます。

 

目の前の動物を殺して食べる凄まじさから、

加工されて調理された料理という形で、

生々しさを遠ざけて、肉親の死も葬送儀式で、

あらゆる生々しさから、距離をとることで、

抽象化・観念化していくことは、現代人全体に

共通した傾向で、皆、大地や肉から離れています。

 

また、この患者のヴィジョンは映画的で、

宇宙的な冷たさもあるが、女性の特徴で、

男性なら、もっとムードや人間的ぬくもりも。

 

男性には、もっと情感(アニマ)を感じさせる

材料が出て来やすく、女性の場合は、

抽象的意見(アニムス)になりやすい。

 

男性のヴィジョンは、その中の哲学的な

意見よりも、ムードこそを分析していくべき。

 

この患者の場合、その傾向が強過ぎる。

 

ヴィジョンの続き

「若者は、母神の膝から跳んで、

下方の水中に飛び込んだ。

そこで彼はイルカのように

水面から姿を見せたり

消えたりしていた。

 

池の端まで来ると、彼は立ち上がった。

彼の髪が黄金色であることがわかった」

 

母神-大地-土-肉体に繋がります。

水の中に潜ることは、無意識の中に

戻り再生していくことを表している。

 

黄金の髪は、髪にマナが宿るし、

髪を切る夢は、分析を受けている

ということにも繋がるし、

髪の毛が敵の手に入ると、

そこから黒魔術をかけられる

危険性もあるぐらい大事で、

そこが黄金ということは輝いている。

 

母の膝、さらに池へと、下降していく

ことは、ディオニュソスで高揚し過ぎた

ものが、アポロン的なものも入って来ている

ことも示しています。

 

池に跳び込んだのは、沐浴・洗礼で浄化の

プロセスで、羊水で子宮からの再生を示します。

 

ヴィジョンの続き

「私は、彼と手をつないで、地表の裂け目まで

走って行った。そこを渡る方法を摸索して、

動物を呼んだがうまくいかず、彼が両足を

裂け目にまたがせて、自分の上を渡るようにと

言うので、従ってそうした」

 

今や、彼だけでなく、彼女自身も一緒に

走るようになりました。裂け目を跳躍する

ために、動物を呼びますが、彼はアポロン的

な要素も受け入れていて、もはや動物と

一体化することはできなくなっていました。

 

アニムス自身が、対立したものを和解させる

ようなつなぎ目になります。

 

ヴィジョンの続き

「彼女は彼に『一緒に行こう』と誘いますが、

バランスをとるのがやっとで、結局、裂け目の

そこの水の中に落ちていきます。

それで、彼女自身も怖くなり、その先の森を

進めなくなります。川の流れの傍らに、

しばらく横たわっていると、動物たちが

やってきて、彼女の顔を舐めます。彼女は、

立ち上がって、水際に歩み寄り、海馬に曳かれた

黄金の舟に乗り込むと、尖った帽子を被った

一人の女性が水中から現れて笑顔を見せた。

そして、空のいたるところにたくさんの虹がみえました」

 

ユングは、このヴィジョンを

「残念なヴィジョン」だと言います。

それは、ある出来事から次の出来事への

進展する道筋が感じられないと言います。

たとえは、黄金の舟はどこから来たのか?

 

ただの一枚の絵としか理解出来ず、

「見たら、ことはお終い」として、

内的なことに触れずに、遠ざけておこうと

していくからだと言います。

 

ただ、本当にその世界に入って行くと、

逆に記録をしたり、私に語ることも

難しくなるのだと言います。

 

こういうファンタジー的な人は、

こういうリアルな世界に入り込んで

いくのに、時間がかかるのだという

ところで、この二講を終わっています。

 

アニムスが状況を少し安全にすると、

少しだけ関われるようになりますが、

 

 

« ヴィジョン・セミナーⅠ-2-1 | トップページ | ヴィジョン・セミナーⅠ-2-3 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1151258/62220154

この記事へのトラックバック一覧です: ヴィジョン・セミナーⅠ-2-2:

« ヴィジョン・セミナーⅠ-2-1 | トップページ | ヴィジョン・セミナーⅠ-2-3 »

2015年12月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    
無料ブログはココログ